
御社の部門別会計はちゃんと「活きて」いますか?
部門別会計は、バッチリ運用できればそれだけで業績を劇的に(「劇的に!」です!!!)向上させる威力がある一方で、「導入したは良いけど、もはや抜け殻状態…」というケースも^^;
私がこれまで部門損益に携わってきて確信したのは、「部門損益を突き詰めると人事に行き着く!」という事。(←ココ、とっても大事!)
そういう視点で言えば、運用しても効果ナシの部門別会計は、「そもそも人事面が整っていない!」か、「人事制度との整合性が取れていない…」のいずれかです。
例えば…
1.そもそも「組織をどの単位で分けて損益管理するか」という事が不明瞭
部門の区分けが曖昧/組織にダブりあり/やたら兼務が多い…。
→ どの費用がどの部署の負担なの?そもそも部門コードをどう振れば良いの?
という事が起こります。
いくら経理部門が汗をかいても、部門別会計がワークする事は残念ながらあり得ません…
2.部門の利益責任を負う人(例えば店長)が、それに応じた権限を与えられていない
自部署の費用は、ちゃんとその部署の利益責任者が決裁しているでしょうか?
YESなら、決裁する際に「本当に本当に必要?」と思い悩む様になりますが、
NOなら「責任だけ負わされる…」と考えるようになり、やる気ダダ下がり…。
※ 金額で決裁範囲を制限するのは勿論アリです
3.部門の利益を上げても「良いこと」が無い
例えば賞与などのインセンティブや、「ほめられる」という事はなされているでしょうか?
ここが上手くできれば、組織のベクトルは揃います
勿論、中小企業では権限規定なんて無いところが殆ど。そんなにキッチリやる必要はアリマセン。ダイジなのは、「現場の納得感があるか」、そのために、「自分のやった事がちゃんと数字に反映され」「何をどうすれば改善できるかが数字上で分かり」「その対策を実行できる権限が与えられている」という事。
ちなみに、当社の「参謀s」という社名には、この様に顧問先に「片足突っ込んで」仕事をしたい、という思いを込めています。会社を強くするには、財務や税務の視点だけでなく、経営者としての視座が必要。部門別会計を「形式的に」導入するのは比較的簡単ですが、実態を捉えた形に作り上げ、それを血肉化して実際に会社を動かす武器に仕立て上げる、そここそが難所であり、最も面白いところだと思うのです ^ ^
さて、次回は部門別会計第2弾「組織構造と利益責任」について!
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